NOTE Virology
j.Vet.Med.Sci.66(11):1413-1416,2004

●Genetic and Serological Characterization of NovelSerotypeG8BovineGroup A Rotavirus Strains Isolated in Japan
研究者：Katsuhiko FUKAI, Hitoshi ONODA, TakuyaITOU,MituoSATOU,YasuoMIURA and Takeo SAKAI

動物臨床医学　vol.12.4.187-190． 2004

●症例　骨盤腔内に生じた平滑筋腫により排便困難を呈した犬の一例 
研究者：宇野雄博、湯本哲夫　金刺祐一郎　片桐麻紀子　余戸庄作　佐藤常雄　 山村穂積　 酒井健夫

12歳齢、避妊雌の雑種犬が、約6ヶ月前から進行性の排便障害を主訴に来院した。腹部触診、Ｘ線、超音波、および直腸内視鏡の検査結果から、背側後腹部から骨盤腔内に生じた腫瘤が、直腸を腹側に圧迫していることが明らかになった。腹部正中からアプローチによる腫瘤切除術を実施したところ、腫瘤は骨盤腔内の後半部分で固着していて摘出は困難であったので、肛門背側からアプローチを加えた。このアプローチにより、腫瘤野骨盤腔内における固着部位を鈍性剥離可能となり、分離した腫瘤を腹部正中切開創から摘出した。腫瘤は病理組織検査によって平滑筋腫と診断された。本症例は術後12ヶ月間経過した現在、再発は認められず排便状態は良好に経過している。

日本獣医師会雑誌　vol.57.1.41−45． 2004

●原著　高齢犬の重度歯周病に対する治療ならびに歯周病関連細菌の分離 
研究者：湯本哲夫　小和田友美　角矢布優　枩本隆志　藤田桂一　山村穂積　 酒井健夫

重度の歯周病を認めた11歳〜17歳の高齢犬10症例について、イソフルレンを用いた全身麻酔下で歯垢・歯石の除去、抜歯および歯周ポケットの除去による歯科学的処置と抗菌剤による治療を行った。その結果、抗菌剤投与のみで治療を行った対照群19症例と比較して、試験群では歯肉の発赤、腫脹、出血、排膿など歯周病の程度が改善され、元気・食欲が維持され、体重の増加も認められた。また、重度歯周病に対する抗菌剤投与は、対象犬の臨床経過、菌分離および薬剤感受性成績から系統の異なる２剤併用が有効と考えられた。