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寺子屋・白兎園

冬の病気について
1998年12月22日

●猫:猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)

 当然ですが、猫もいわゆる風邪を引きます。一般的には人間の風邪、インフルエンザなどは猫に感染しませんが、猫は猫特有のウイルスにより風邪を引くのです。またそれは人間には移りません。
 原因は、風邪を引いているあるいは引いたことがあって保菌者となっている猫に、喧嘩などでつめで引っかかれたり、かまれたりはもちろん、グルーミングなどの接触によって感染します。母猫がキャリアーだと、子猫に感染することが多くあります。他にも、栄養不良、ストレス、身体が冷えるなども原因としてあげられます。
 主な症状としては、元気も食欲もなくなり、鼻水、くしゃみ、よだれ、涙などがひどくなります。子猫の場合は、脱水症状が発生して生命が危険にさらされることもあります。猫は、鼻で呼吸する動物で、人間のように口で呼吸することができません。そのため、鼻が詰まると呼吸が十分にできなくなります。
 感染してからは、なるべく早く動物病院に見せてください。風邪は万病の元というのは人間と共通です。しかしもっとも大切なことは、感染を予防してあげることです。ワクチンによる予防接種をしてあげてください。予防接種によって、感染を防ぐことが出来ます。また感染初期であればインターフェロンの注射で発症を最小限に押さえられることもあります。

●犬:ジステンバー

 子犬によくある感染症で、主な症状は食欲不振、発熱、くしゃみ、粘液性・膿性の鼻水、下痢などです。新しい動物を家族に迎える前には、このあたりを冷静に観察してみてください。また大人になれば感染しないと思っている飼い主さんもいらっしゃいますがこれは間違いです。ワクチンにより病気を防ぐための免疫というのはその力がだんだん低下します。従って感染が起こります。感染を防ぐには毎年ワクチンの追加接種をしてあげることにより免疫力を高めておくことです。一度移ってしまうと大変厄介な病気です。ほとんど完治は望めない病気ですので、大切な愛犬にはワクチン注射をお願いします。

●犬・猫:膀胱炎

 腎臓で血液により運ばれた老廃物を濾過して尿にしますが、膀胱はこの尿として排泄する前の老廃物を垂れ流しにするのではなく、一時体の中にためておく袋です。おしっこが近くなったり、赤いおしっこをしていたら、膀胱炎が疑われます。身体を冷やさないようにして、なるべく早く動物病院での診察を受けてください。可能なら、排泄したおしっこを持参していただくと診断が容易です。
 この病気は、早期でしたら一週間くらいで治りますが、ほったらかしておいて慢性化させてしまうと、厄介な病気です。

●全般:低温やけど

 寒い季節になると、かわいいペットに暖房をというのは、飼い主なら誰でも考えることです。この時、人間と同じようにペットでも考えなければならないのは 低温やけどの危険性です。低温やけどは、体温に近い温度の熱源を長時間身体の同じ部分に密着させると発生します。具体的には42度前後というところでしょうか。
 あんか、湯たんぽなどを入れてあげるときは、肌に密着しないように、タオルなどでくるんであげてください。生まれたばかりの赤ちゃんや小さい動物用の湯たんぽは水薬のビン等を利用して、作ってあげると便利です。

●犬・猫:腎不全

 腎臓は、血液をろ過して老廃物を体外に排泄するほか、身体の電解質バランスを調整したり、血液を作り出したりしています。腎臓は一般に75%までの障害なら代替することができますが、それ以上の障害をうけると、回復不能の腎不全を引き起こします。
 食欲不振などが主な症状ですが、腎臓が悪くなっていても、機能を代替できるうちは症状がなく、症状が出るとかなり進行しているというのが現実です。病院で診断を受けた場合は、食餌療法をする必要があります。猫の場合は、年を取るにしたがって腎臓を悪くするケースが多いので、長命な猫を飼っている場合は、時々検査を受けることも有効でしょう。
 末期は嘔吐を伴うようになります。こうなってくるとほとんど助かりません。人工透析を集中的におこなうことで(当院の場合で一回2万円くらいです)一時的に延命を図れる場合もありますが、完治はほとんど望めません。また腎臓移植も行われていますが総ての症例がその適応となるわけでは有りません。御家庭では、食事療法で蛋白質の摂取を控えることと水を飲ませることなどが対症療法となります。


 

東京都板橋区にある犬と猫を中心に診療・治療している動物病院です。質の高い動物医療を提供できるように努めています。(C) 株式会社 ホズミ ALL RIGHTS RESERVED