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ペット栄養学教室 講師:奈良なぎさ ペットフードの適量は? 2008.10.31 「食欲の秋」とはよく言ったもの。人間も動物も涼しくなり夏の疲れが取れた今頃、食欲は倍増ですね。夏は食事を出してもなかなか食べなかったのに、最近は食事を待ちきれないほど食欲が回復していませんか?もともと、身体は四季に応じて必要な食事を取っているという話を前回しました。最近はそのようなことを考慮し、季節による必要エネルギーの変化を意識したペットフードも販売されており、年間を通して20%前後のエネルギー変化をつけているようです。みなさんは給与量をどのように決めていますか? ペットフードを与えている場合、ペットフードの裏に表示されている給餌『量』を見ていることが殆どだと思います。しかし、指示量通りに与えているのに太るということを経験したことはありませんか?おやつの与えすぎというのもその一因ですが、その他の理由として、このラベルの給与量が原因かもしれません。 そもそも、1日に必要な栄養素やエネルギー量はたとえ種類が同じ動物でも、個々異なります。それぞれ「栄養の吸収率」や「生活している環境」などに違いがあるからです。よって、ペットフードラベルに示してあるのはあくまでも「目安」であり、「適量」ではないことを認識することが大切です。さらに、この目安になる給与『量』は、フードメーカーやフードの種類によりの設定の仕方が異なっています。では、その「設定量」はどのようにされているのでしょうか。 必用なエネルギー量を大きく左右するのは「運動量」です。よって1日に必用なエネルギー量は「基礎的に必用なエネルギー量」に運動量の違いを考慮して計算します。その目安は、体重が2kg~25kgの犬では(30x体重kg+70)です。たとえば体重5kgの場合、最低限必要なエネルギー量は220kcalです。運動量の目安となる数字は、かつては1.8が一般的でしたが、最近では1.6に変わっています。つまり、220kcalx1.6=352kcalで、体重5kgの成犬では1日に約350kcalの「エネルギー」が必要ということになります。フードの給与量はこのエネルギーを満たす量をグラム(g)またはカップで表しています。ところが、この数字がメーカーやフードの種類により異なるのです。現在も1.8倍しているもの、あるいは飼い主さんがおやつを与えることを見込んでやや低めの1.4倍や1.2倍で設定している場合もあります。よって、給与量におやつのエネルギーを足してよい場合と、給与量からおやつ分を引かなければならない場合など様々な状況が生じてきます。さらに、健康状態、去勢や不妊の有無、犬種や年齢、性別など多様な要素により必用なエネルギー量は変化します。(猫の場合は、運動量が適度な成猫であれば1日に必要なエネルギー量の基準は60kcalx体重kgです)よって、給与『量』でなく、自分の犬または猫に必要な1日のエネルギー量を把握した上で「自分のコに適した」給与『量』を探していくことが大切です。 食欲がれるともっとあげたくなりますが、ねだられるままに与えていると肥満にさせてしまうことになります。特に食べるのが早いコは十分に食べていても食べた直後はものたりないと感じるため、ふやかして与えるなどして食べるスピードを遅くするなどの工夫も重要です。肥満は万病の元。食事と体重の管理は飼い主さん次第です。
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