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ペット栄養学教室 講師:奈良なぎさ 命を預かる食事 2008.9.28 ペットフードの原材料に使用されていた「メラミン」により多くの犬や猫の大切な命を失ったのはつい先日のこと。やっぱりペットフードは危ないのか!?飼い主さんの不安は増長したのが昨年の話。その後「無添加」や「ナチュラル」など自然志向を強調したペットフードの売り上げが大き伸びたのもうなずけます。ところが、今度はその「メラミン」が人間の赤ん坊の粉ミルクにも!! 飼い主さんが、ペットフードにより一層の安全を求めるのは当然です。 ここで、飼い主さんが安全基準のひとつに考えるのが「添加物」の問題です。添加物表示に関しては「合成着色料・保存料無添加」「無着色」「合成香料無添加」「天然成分で酸化を防止」「人工香料、人工着色料無添加」などと表示された商品を購入されている傾向が高いのですが、本当にそれだけを基準にしてよいのでしょうか? ペットフードについて栄養を含めた多用な基準を決定する機関として「AAFCO(米国飼料検査官協会)」が以前は使用されていましたが、近年では「ペットフード公正取引協議会のペットフードの表示に関する公正競争規約・施工規則」を利用しているフードも多くあります。その規約によれば「①“添加物”が入らない「無添加」等の表示は、添加していない内容成分名と合わせて表示します」とあります、これが合成着色料や保存料にあたる部分です。さらに、②「一切使用していない」又は「○○などは不使用」の表示は、特定する内容成分以外の物質まで含まれるような強調された表現であるので、私用できません」とあり、その例として「合成着色料・保存料一切無添加」とあります。この場合、この『一切』という言葉を使用しているかどうかが規定に則しているかどうかの境目ということなのでしょうか?また、これらの規定は「使用できない」とは言っているものの法的手段があるわけではないのである意味「警告」的な働きでしかありません。よって、言葉の表現方法によっては、知識のない消費者に誤解を生じる可能性が大きいのが現状です。また、『合成添加物』といっても、純粋に合成されたものはそれほど多いわけではなく、この中には天然由来と同じものを科学的に合成する、あるいは天然由来のものを化学的に修飾したようなものも含んでいるそうです。さらに、「キャリーオーバー」といって、「原材料を加工する際には使用されるが、次にその原材料を用いて使用される食品には使用されず、その食品中には原材料から持ち越された添加物が効果を発揮することが出来る量よりも少ない量しか含まれていないもの」が含まれており、これを表示する義務はありません。 よって、「無添加」などと表示されていても何らかの添加物はすでに混入しているわけで、その中には保存料と同じような働きをする成分も含まれています。これが、無添加だと記されていてもフードが保存可能な一つの理由です。食品添加物は過剰摂取により確かに健康被害を生じますが、一方でペットを感染症や食中毒による疾患から守るためにも重要な役割を果たしています。よって、無添加かどうかの表示だけを見てフードの良し悪しを判断するのではなく、やはり栄養構成やバランス、原材料や100g食べたときにどのくらいのエネルギーが供給できるか、また評判やペットの健康状態など多様な要素を総合的に判断して「命を預かる食事」を選択して欲しいと思います。
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