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奈良なぎさ(なら・なぎさ)
プロフィール

1998年 「NEW YORK SCHOOL OF DOG GROOMING」(アメリカ)を卒業。1999年「The British Institute of Homeopathy」(イギリス)の「Nutrition & Herbology」コースを終了。2000年「School of Nutrition Science」(アメリカ)を卒業。同年、アメリカ・カリフォルニア州の「Nutrition Consultants」に登録。現在、当院に動物の栄養指導者として勤務しながら、動物と人間の個体別代謝システムの違いによる効果的な食事方法や、それに伴うライフスタイルなどを「CLAYTON COLLEGE OF NATURAL HEALTH」(アメリカ)の「HOLISTIC NUTRITION」コースを終了。現在、修士課程コースにおいて研究中。日本ペット栄養学会会員。ペット栄養管理士。

 

 

ペット栄養学教室

講師:奈良なぎさ


プロバイオティクス 2007.07.31

 毎日蒸し暑い日が続きます。「湿度」さえなければ私たち人間もまだ過ごしやすいように、ペットにとっても「湿度」は天敵!曇っていてもムシムシとしている日の散歩では、すぐに口をあけてパンティングを始め、一生懸命体温調節している姿を見るととてもせつなくなります….そしてこの時期によく聞くのが消化器症状です。元気はあるけど軽い下痢や嘔吐といった症状が多くなります。体温を下げるためにどうしても水分摂取量が増えるため、胃液の濃度が薄まり消化能力が低下したり、あるいは環境的なストレスにより腸内細菌のバランスが崩れたりと、胃や腸はお疲れ気味です。食物が栄養素として血液中に入り、全身にエネルギーや栄養を送るためにはこの消化器官でしっかりと消化、そして吸収されなければ、消化器官はただの「管」と同じ。食べたものが通過しているに過ぎません。では、食べ物がしっかりと消化、そして吸収できるために、飼い主としてサポートできることは何でしょうか?

 犬や猫にとっての最初の消化は「胃」で始まります。ここでは主に蛋白質を分解する酵素と強い酸性の胃酸によって消化が始まりますが、食事前に大量の水を飲むと折角の消化に適した環境が台無しです。さらに水が極端に冷たい場合は胃が食べ物をかき混ぜる運動も衰えてしまいます。このような状態では消化の第一段階ですでにつまずいていることになります。よってこの後の消化、吸収の効率は落ちることが分かりますね。これを防ぐために飼い主さんができること、それは食時の直前に大量の水を飲ませない、あるいはもし飲んだら、すぐに食事をさせないで30分くらい時間を空けることです。食欲がない場合には以前にも書いた「チキンスープ」がありますね。

 次に胃から出た食べ物は小腸、大腸へと移動します。ここではさらに消化を行いながら栄養や水分の吸収が行われます。このときに大切な働きをするのが「腸内細菌」です。腸内には善玉菌と悪玉菌がいて、それらのバランスが腸内環境を守っているというのはすでにご存知だと思います。その環境がよければ栄養素はその壁から効率よく吸収されますが、環境が悪ければどんなに健康に良いとされている食べものを食べていても、それらは便として排泄されるほうが多くなってしまいます。もったいない!!さらに腸内というのは免疫細胞が多く存在するため、健康を維持するために毒素を排泄するなど様々な働きを担っています。では、ここで飼い主さんができることは?それが今回のテーマ「プロバイオティクス」です。プロバイオティクスとは、腸内細菌のバランスを改善する有益な作用をもたらす生きた微生物」のことです。定義は多様ですが、分かりやすいとことでは、ヨーグルトなどの発酵食品に含まれる、ビフィズス菌、アシドフィルス菌などの乳酸菌がそれです。最近ではこれらの研究がすすめられ、LLGと呼ばれるラクトバチル菌などが添加されているヨーグルトがありますね。これらは腸内まで届くかどうかということで物議をかましていますが、摂取量の10~30%は届いているとされています。よって、消化器官がお疲れ義物時は毎日少量のプレーンヨーグルトをあげ善玉菌を減らさないようにサポートしてあげることが出来ます。但し、ヨーグルトにはカルシウムなど他の栄養素も含まれますので、それらが体調に左右する場合は「プロバイオティクス」のサプリメントを活用するのも良いでしょう。

 

東京都板橋区にある犬と猫を中心に診療・治療している動物病院です。質の高い動物医療を提供できるように努めています。(C) 株式会社 ホズミ ALL RIGHTS RESERVED