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奈良なぎさ(なら・なぎさ)
プロフィール

1998年 「NEW YORK SCHOOL OF DOG GROOMING」(アメリカ)を卒業。1999年「The British Institute of Homeopathy」(イギリス)の「Nutrition & Herbology」コースを終了。2000年「School of Nutrition Science」(アメリカ)を卒業。同年、アメリカ・カリフォルニア州の「Nutrition Consultants」に登録。現在、当院に動物の栄養指導者として勤務しながら、動物と人間の個体別代謝システムの違いによる効果的な食事方法や、それに伴うライフスタイルなどを「CLAYTON COLLEGE OF NATURAL HEALTH」(アメリカ)の「HOLISTIC NUTRITION」コースを終了。現在、修士課程コースにおいて研究中。日本ペット栄養学会会員。ペット栄養管理士。

 

 

ペット栄養学教室

講師:奈良なぎさ


心にも栄養を! 2004.6.30

 健康について考えるとき、たどりつくのは「ストレス」との関係です。どんなに身体に良いと思われる生活をしていても、どんなに健康に良いと思われる食事をとっていても、過剰なストレスがかかれば健康を害すことは身をもって体験されている方が多いのではないでしょうか。「心身が健全」といわれるように、心のバランスの乱れを放っておくと、いずれ身体のバランスも乱れ「病気」へと発展していきます。このことはヒトもイヌも同じことだと思うのです。
 違う点は、ヒトには自らそのストレスに気づき、それを開放することが可能ですが、飼育されているイヌでは、飼主がそれに気づかないと解決できません。また、ストレスの原因は環境によるものが多いわけですが、ヒトのように「気分転換に旅行へ行こう!」など環境的変化を動物自身が選ぶことも出来ません。その結果、イヌは自分なりにストレスを開放しようと試みます。その行動は生体のホメオスタシスの一つだと私は考えますが、その行動を予想していない飼主は、これをイヌの問題行動だと捕らえることがあります。この場合問題はイヌではなく飼主にあると考えられるので、飼主がまず自分を振り返ることが重要です。たとえば、特別イヌにストレスを与えるような行為はしていなくても、自分が仕事で忙しくストレスを抱えていたりするとき、無意識のうちにイヌとのコミュニケーションが疎遠になっていませんか?言葉のトーンはきつくなっていませんか?自分の都合だけを優先していませんか?
 こんな時大切なのは、まず飼主が「自分の心を落ち着ける」ことだと思うのです。なぜならイヌは飼主の心を読むので、飼主がイライラし、心ここにあらず状態で接していても、イヌは本当に嬉しくはなと思うのです。そんな時の愛犬の眼やボディーランゲージを見たことがありますか?そういった精神状態でイヌに話し掛けたとき、いつものように理解してくれない経験はありませんか?そして理解してもらえないとさらにイライラし、イヌもものすごく不満そうな態度を示していたことはありますか?
 そんな時私はまず「音楽」をかけることにしています。イライラする時には、心が落ち着き、呼吸が大きく出来るような曲を聞いていると、いつのまにか苛立ちは治まり、心の安定を取り戻すことができます。まず自分の心のバランスをとり心身がリラックスした状態で話し掛けると、さっきまでイヌが話し掛けていたのにこちらが理解できなかったことが理解でき、イヌの不満も一掃されます。心の底から愛犬と接し、愛犬を理解しようとすればイヌにも飼主の気持ちが理解できるのでしょう。このような時間を繰り返すメリットは他にもあります。イヌがその時間を「飼主との安心できる時間」とインプットされれば、「パブロフの犬」的効果も期待できます。ちなみに我が家の場合は、その曲をかけるとすやすやとよく眠ります。
 ストレスを開放し、リラックス効果を導く音楽は、ストレスや不安を軽減させると同時に、免疫力を強化し体内リズムを正常化すると考えられています。また、右脳と左脳を刺激するので理解力と想像力のバランスの良いイヌに育つかも!?
 楽曲の選択は、嗜好の問題ですが、リラックスやヒーリングを求める場合は、心拍数と同じまたはそれ以下のビートで、流れるようで一定のテンポを繰り返すような楽曲が適しています。
 「心穏やかな飼主に心穏やかなイヌあり」愛犬を自分のストレスで「ねくらなコ」にしないよう気をつけたいものですね。心にも栄養を!


 

東京都板橋区にある犬と猫を中心に診療・治療している動物病院です。質の高い動物医療を提供できるように努めています。(C) 株式会社 ホズミ ALL RIGHTS RESERVED