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奈良なぎさ(なら・なぎさ)
プロフィール

1998年 「NEW YORK SCHOOL OF DOG GROOMING」(アメリカ)を卒業。1999年「The British Institute of Homeopathy」(イギリス)の「Nutrition & Herbology」コースを終了。2000年「School of Nutrition Science」(アメリカ)を卒業。同年、アメリカ・カリフォルニア州の「Nutrition Consultants」に登録。現在、当院に動物の栄養指導者として勤務しながら、動物と人間の個体別代謝システムの違いによる効果的な食事方法や、それに伴うライフスタイルなどを「CLAYTON COLLEGE OF NATURAL HEALTH」(アメリカ)の「HOLISTIC NUTRITION」コースを終了。現在、修士課程コースにおいて研究中。日本ペット栄養学会会員。ペット栄養管理士。

 

 

ペット栄養学教室

講師:奈良なぎさ


骨の話 2001.10.30

 以前に「骨の話」で犬に骨を与えるべきかどうかをお話したと思いますが、このことについてもう一度考えてみたいと思います。
 それは、昨夜我が家の愛犬がのどに骨を詰まらせて、いまだかつてない悲痛な声を上げ、もう死んでしまうのではないかと家族全員心臓を凍らせる思いをしたからです。幸いにその瞬間すぐに胸の下に手を入れ,頭が少し下を向くようにしながら背中を強くたたいたら、
運良く飲み込んでくれ、その後もどこかに詰まっている様子もなく夕飯を食べていたので一安心。もう、本当にびっくりしました。
 そもそもなぜ骨を与えるかですが、これは生食というすべて生食べ物を材料にした食餌のスタイルからきています。肉は本来リンの含有率が高いので、骨と一緒に食することでカルシウムとのバランスが良くなること。そして骨髄に多くの必要な栄養分が含まれている。さらには骨をかじることで歯石がないきれいで健康な歯が維持できるなどの利点に基づいています。但し、この場合の条件は生の肉、生の骨です。骨は焼くことで裂けやすく、のどなどに突き刺さる危険があるからです。
 しかし、以前にもお話したように寄生虫や細菌などのことを考えるとまったく生は気が引けるものです。それに生食に適応できずにかえって下痢などを起こすこともあります。
 そこで、焼くのではなく、ゆでたものを冷凍保存し、与えていました。我が家の場合はヨーキーで小型(といっても5.4kgありますが...)なので5〜7cm位のスペアリブの平らで、薄い骨を選んでいました。肉も何種類か購入してみましたが、なぜかある店で売っていた黒豚のものがあまり硬すぎずに食べやすかったようです。しかし、今回はそれが入手できず、違うスペアリブを購入。骨はいつもより硬く、一本一本も大きめでした。その中でも特に大きく軟骨部分が骨の先についた形の8cmくらいの長さの骨で今回の出来事は発生しました。
 これは、「犬は奥歯でものを噛み砕く」ことをうっかりしていた飼い主である私の不注意以外の何者でもありませんでした。平らで長い部分は両手で持って奥歯でかむことが出来ますが、先の軟骨(といっても硬そうだった)の部分が丸い玉状だったので、口の中にポイと掘り込み奥歯だけでかもうとしていたら、つるっと喉に滑ってしまったのでした。その瞬間の声といったら!! さぞ、苦しくてびっくりしたのだと思います。
 そこでもし骨を上げる場合には次のことに注意しましょう。

  1. 平らなあまり硬くない骨
  2. 喉の大きさにはまるような部分がついているものは避ける
  3. 骨を与えるときは必ずそばにいて観察している

 そして、もしそんなことが起こった場合にはすぐにさかさまにして、背中を強くたたいて下さい。たいていの場合吐き出すそうです。
 もし、吐き出さずに飲み込んでしまった場合には次のことに注意し、すぐに獣医さんへ連れて行ってください。

  • 舌が紫色になっている.....のどの入り口に詰まっている可能性
  • 元気がなくうずくまる
  • 何かを飲み込むような動作をする
  • 呼吸がいつもと違う

 私の場合、今回のことをきっかけに、もっとよく注意するとともに、歯のためには固焼きのクッキーに換えようかと思っています。
 皆さんもくれぐれも気をつけてくださいね。そして、何かが起きたときには迅速な行動が命を左右します。慌てずに正しい行動がとれるよう普段から勉強しましょうね。


 

東京都板橋区にある犬と猫を中心に診療・治療している動物病院です。質の高い動物医療を提供できるように努めています。(C) 株式会社 ホズミ ALL RIGHTS RESERVED