院内日誌
マイクロチップのススメ
橋本志津(1999年12月28日)
マイクロチップの存在を御存知でしょうか? これは個体識別および管理を目的として、個体に埋め込む長さ8ミリくらいの金属製のチップです。マイクロチップを埋め込むのは皮下注射の要領ですが、埋め込んだ後、もちろん動物に苦痛や違和感を与えることはありません。皮下注射って?あれですよ、狂犬病の注射やワクチンを投与するときの注射方法を言います。ワンちゃんやネコちゃんは、皮下注射をされても注射とは思えないくらい割りとケロリとしていますよね。 マイクロチップは長期的に体内に存在することになるのですが、それに対する安全性も確かです。その上、埋め込みにかかる費用は数千円と大変に安価です。この所当院でもマイクロチップの埋め込みが増えています。 マイクロチップには具体的に飼い主さんの名前や所在が情報化されています。マイクロチップに記憶された情報は、専用の読取り機で読取ります。読取り方法は、読みとる機械を体にかざすだけです。爆弾発見装置みたいにです。読取り機は各獣医さんでの所有も増えているようです。 ここのところ、世界的にこのマイクロチップの重要性が呼びかけられており、アメリカではワンちゃんやネコちゃんを自国に持ち込むとき、マイクロチップを埋め込んでいることを推奨していますし、ワンちゃんやネコちゃんを伴侶動物として大切に扱う習慣のあるヨーロッパでも同様のようです。オーストラリアやニュージーランドに輸出するときに必ず埋め込みが必要です。日本では、個体の情報管理は最終的に各地方獣医師会や日本獣医師会が行います。 日本での需要はまだまだこれからですが、将来的には、海外にワンちゃんやネコちゃんをお連れになる飼い主さん、ふらりと旅に出たくなるワンちゃんやネコちゃん、飼い主さんのお供で狩をするために山に出かけるワンちゃんなどには、朗報ですよね。飼い主さんにマイクロチップをつけてもらえば、どんなに知らないところで道に迷ってももう安心です。