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院内日誌

猫の糖尿病

佐古絵理(1999年9月16日)

 ユウちゃんは真っ白なチンチラ猫、なかなかの美形の雄です。10歳ですがもっと若く見えます。どちらかといえば小柄な方なです。しかし飼い主さんはこの痩せてきた原因がとても心配で病院を訪れました。今はユウちゃんの体重は4キロちょっとしかないのですが、半年前までは8キロ近くあったそうです。こんなに体重が落ちているのに、食事はよく食べるし、水も飲みすぎるほど飲みます。さっそく痩せてきた理由を検査すると、尿に糖が出ていてまさにこれは糖尿病です。
 最近では猫でも糖尿病は珍しくありません。よく食べているのに痩せてきたり、水を以前の2倍も3倍も飲むようになってきたら要注意です。もっと症状が進むと、今度は吐き気が出てきたり食欲がなくなり、ぐったりしてきます。ここまで来ると、血糖を下げる注射を何回もうち、点滴注射で体液のバランスを整え、しっかりと看護をしないと、命が助からないことがあります。
 ユウちゃんは血糖値を下げるための注射を始めました。これが注射をしたからといってもなかなか血糖は下がらず、水を飲む量も変わりません。でも、なんとか吐き気もなく元気な毎日が送れています。血糖を下げるための注射はそのこの状態にもよりますが、毎日1回は必要です。しかも注射がなかなか効かないこともあります。効いてからも、注射をやめるとまた血糖値が高くなってしまうので、糖尿病になってしまうと基本的には一生飼主さんが注射を打ち続けなくてはなりません。毎日決まった時間に注射を打つという根気の要る治療が必要なのです。
 動物でも肥満は糖尿病と関係があります。テーブルのわきで甘えた声を出す姿はまたかわいいものです。そんなペットに食事を少しおすそわけするのも、ペットを飼っててよかったなあと思える一瞬ではないでしょうか。でも、心の片隅に肥満は病気のもと、ということをとどめて、量はちょっとにしておいて欲しいなと思います。


 

東京都板橋区にある犬と猫を中心に診療・治療している動物病院です。質の高い動物医療を提供できるように努めています。(C) 株式会社 ホズミ ALL RIGHTS RESERVED