» 医局員名簿
 ┣ 医局獣医師名簿
 ┗ 医局動物看護師名簿

» 研修室
 ┣ 学会誌
 ┣ 各学会・年次大会
 ┣ 小動物専門誌
 ┣ カンファレンス
 ┗ 個人・その他

» 院内日誌

» ペット栄養学教室

» パピークラブ

 

 

 

院内日誌

たかが耳、されど耳

佐古絵理(2000年9月30日)

 先日、小柄なペルシャ猫ちゃんが様子がおかしいとのことで来院しました。数日前から食欲がなくフラフラとふらつくとのこと。目のパッチリしたかわいいねこちゃんなのですが、よく見ると瞳が左右に振れています。瞳の大きさも左右で違うようです。これはもしかすると耳が原因とみて、耳をのぞいてみると、右の耳の奥に透明な分泌物がたまっています。どうやらこれが今回の症状の原因のようです。
 なぜ耳が原因でフラフラしたり、瞳が振れたり、左右が違ってしまうのでしょう。耳の奥には鼓膜といううすい膜があります。ここより手前で細菌や真菌が増えて炎症がおこっている状態を外耳炎といいます。たいていのわんちゃんねこちゃんは頭を振ったり足でかいたりして不快感を示しますが、あまり気にしないこともあります。気付かないうちに炎症がひどくなると、鼓膜が破れて奥まで炎症がすすんでしまうこともあります。いわゆる中耳炎です。もっと奥までいくと、姿勢を保つのに必要な器官までおかされてしまう、いわゆる内耳炎になってしまうこともあります。すると頭を悪いほうの耳側にかしげっぱなしになってしまい、ふらついてしまいます。また、耳の奥はすぐ近くに顔や目に通じる神経が通っているので、そこまで炎症がいってしまうと今回のような症状や、頬の筋肉やまぶたがだらんとしてしまったりという症状が出てくることもあります。
 この猫ちゃんは細菌を殺す抗生剤を、内服するのと一緒に耳の中にも入れることで徐々に瞳の振れもなくなり、食欲も出てきました。立った耳のねこちゃんでもときどきこういうことが起こりますが、たれ耳のわんちゃんは耳の中がむれやすく、なおさら注意が必要です。かゆがっているそぶりがなくても、ときどき耳を見て、変なにおいがしたり赤みが強かったり耳垢が多かったりしたら連れてきて頂いた方が安心です。


 

東京都板橋区にある犬と猫を中心に診療・治療している動物病院です。質の高い動物医療を提供できるように努めています。(C) 株式会社 ホズミ ALL RIGHTS RESERVED