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やどり木カンファレンス
鼻腔内扁平上皮癌の猫の1例
2007年6月
中山史子 窪田出
鼻腔内腫瘍は「初期症状が非特異的」「腫瘍が目視できない」「覚醒下での検査・診断が困難」などの理由により、発見が遅れることがある。また、確定診断に至っても一般病院では根治治療が困難であることが多い。
今回鼻腔内原発と思われる猫の扁平上皮癌の症例に遭遇したので、経過を報告する。
<症例>
症例は雑種猫、去勢済み雄、12歳齢で既往歴として腎不全、慢性副鼻腔炎があった。
慢性副鼻腔炎のため鼻汁は常に認められていたが半年前より悪化傾向にあること、また最近食欲不振であることを主訴に来院した。
<初診時臨床所見>
体重3.8kg(2ケ月前4.5kg)、視診にて軽度の脱水、膿性鼻汁、軽度歯肉炎を認めた。血液検査において白血球の上昇、クレアチニンの軽度上昇が認められた。
<経過>
まず鼻炎および腎不全の治療として抗生物質の投与および皮下点滴を行い、一時的に臨床症状は改善された。しかし鼻汁の悪化、鼻出血、硬口蓋粘膜糜爛・潰瘍が認められたため麻酔下での精査を実施した。頭部レントゲン写真では上顎骨の透過性亢進、骨融解像および患側の犬歯の変位が認められた。潰瘍部は口腔-鼻腔瘻となっていた。瘻管の周囲組織を採材、病理検査へ供したところ、扁平上皮癌と診断された。
オーナーが維持治療を選択したため、採食困難に対して胃瘻チューブを設置し、消炎剤および抗生物質の投与を行った。
胃瘻チューブの設置によりQOLの向上はみられたが、腫瘍の浸潤に伴い顔面の変形および神経症状が現れた。
<考察>
- 鼻炎症状の鑑別診断について
- 胃瘻チューブ設置がQOLの向上につながったか
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